自分の選んだ道が、常に最良

推しのキラキラを浴びて生きているオタク

テンペスト

新年早々最高すぎる舞台を見たので書くぜ!!

劇団少年社中 テンペスト 1月16昼公演観劇

数えたら少年社中さん5回目だった。20周年記念公演のトゥーランドット以来!もうあれから5年たったんですね………少年社中さんは毎回演劇浴びた〜〜〜って思わせてくれるので大好き!とてもメッセージ性強くて終わった後色んなことを考えながら帰るのも好き。劇団が舞台というところは似てるけど前回のトゥーランドットは打ちひしがれて帰ったので今回はハッピーエンドでよかった!笑

 

!!!これより下ネタバレあり!!!

 

 

 

 

・サコンについて

劇団の脚本家、サコン役の日替わりゲストは松田凌さんの回を観劇しました!凌くんて見れば見るほど背中で語る役者さんだなあ〜と思うけど、今回も改めてそう思いました。どっしりした中にも少年みを感じておちゃめでかわいかったです。ネバーギブアップ!!ってドングリ的なグリドン的なあれですか!?後からレポ見て気づいたけど帽子についてる羽もコバヤシ少年みある。めちゃくちゃ人望のあるサコンだったんだろうなあ。でも初期の頃はギンとゲキとわちゃわちゃしてたのかなぁと思うとかわいい。だからこそ最期の遺書のくだりが悲しくて。ギンとゲキという天才ふたりに囲まれて劣等感で自分を責めて追い込んじゃったのかなあ〜「俺が辞めるべきだった」って……でも2人のことが大切で大好きで演劇が大好きだったから、帰ってくることを待ち続けて劇団という場所を守り続けたんだろうなあ。つらい。

 

・ギンとゲキとランについて

鈴木拡樹ヤバくないですか!?!?!?最遊記外伝以来に見たんですが相変わらずやばすぎる(語彙力)ひらひらエアリアルの衣装大好きだし、OPの拡樹くんの踊り好きすぎるしセリフも大好き。OPのセリフ重ねていくところ毎回大好きなんだよな。ランが人を幸せにしたい!て目を輝かせるのもゲキと対話するところも、ゲキと背中合わせになるところも好き。背中合わせになるところのセリフ、お前の罪を数えろみがあるよねなどと思った。この罪っていうのも何重もの意味がかかっていてテンペストの登場人物としての罪、劇団としての罪、個々人としての罪。劇団少年社中が演じる劇団ここうゆうぎのテンペストという入れ子構造なのでダブルミーニング、トリプルミーニングが沢山あって考察大好きオタクはめちゃくちゃテンションがあがった。

ゲキとランが会話することによって説明もしてくれるし、分かりやすくなるのでランは板の上で起こってることと観客の橋渡しでもあるし場面を引っかき回す役割もあるしめちゃくちゃ重要な役回りだなと。

ゲキは最初から舞台上にいて今回はこの子がストーリーテラー的なやつなのかな〜と思ってたら死んでるし唐突に人操り始めてびびった。

それまでも火種は色々あったけど、まあゲキが死んだことから全て始まっているからなあ。劇中でも語られている通り、もっと皆と芝居がしたかったっていうのもあるだろうけど、見てられなくて離れられなかったのかなあと思った。自分が死んだことによって劇団がバラバラになりかけて、歪んでいってしまうのが。責任も感じたんだろうし、なんとかしたいと思ってずっと見守ってたのかなあ。ランが現れて、ずっと言いたかったことも伝えられて、本当に清々しい笑みで去っていくのがとても印象的だった。

ギンは一言で言ってしまえばパワハラ演出家なんだけど、その中には熱く重い演劇への愛があって、情熱があって、言葉にするのが上手くなくて不器用で手が出ちゃうタイプ。ほんとによくない。どれだけ演劇への愛があっても、独りよがりになってしまったら何も伝わらないんだということをとても強く思った。ゲキが死んでしまった時の悲しみようからして本当はとても人情深くて愛情深い人なんじゃないかな〜とも思った。

ゲキを奪った演劇に復讐するためにランに演劇を叩き込むっていうところからして演劇を憎み切れてなくて微笑ましいね。大好きじゃん。ゲキのことで自分を責めすぎて自分のことがどうしても許せなくて、演劇を嫌いにもなれない孤独な男の独白は聞いていてとても辛くて胸に迫るものがあったけど、サコンもゲキも言ってるしじゃあまた劇団に帰ってきて一緒に仲良くやりましょうっていうのはなんか違くない?とは思った。許す劇団員もいるだろうし、許さない、許せない劇団員もいるんだろうしまた新たな火種になっちゃわないかな〜と。まあそこはギンの改心次第?なのかな。

 

・シュンとカグラとマサについて

ギンとゲキとランがメインテーマだとしたら、シュンとカグラとマサの同期組は裏テーマだと勝手に思っています。

シュンがカグラのことを「勝手に背負って勝手に自滅しただけだ」と劇中で評価しているけど、マジで全員これだと思う。誰も悪くないのに、皆勝手に責任を感じて何かを背負い込んで誰にも何も言わずに行動するから結果的に劇団が歪んでしまったということだと思った。それはコミュニケーション不足とも言えるけど、皆が皆優しくて劇団が大好きで劇団のためにと突っ走ってしまった結果とも言えて、ほっこりする。全然ほっこりしている場合ではないのだが。

シュンとカグラ、ライバルでニコイチすぎて尊い。ライバルだよな?ってシュンに聞かれてるのにライバルだから俺が守るって答えるカグラ、シュンのこと大好きすぎるしもうそれがおかしい事にも気づかないくらい麻痺してしまってる事にシュンが焦ってるのにそれにも気づかないから2人の溝が深まるばかりで切ない。

テンペストの劇中、ランにストーリーめちゃくちゃにされてる時にカグラは俺が何とかするの一点張りなのにシュンは「俺ら」でストーリーを取り返すって言い返してるの尊すぎる。まあそれにもカグラは気づかないので結局シュンも単独行動する羽目になるのですが……

看板俳優として担がれ、周りにそんな気はなかったとしても劇団を引っ張っていくホープとして期待されて劇団を守ることだけ考え続けて自分のことが何一つ分からなくなって思い出せなくなったカグラを矢崎さんが演じるのめちゃくちゃリアルだなと思ってしまった。戦国鍋や2.5次元でのお忙しさをずっと見てきたので。ご自愛してほしい!!!

そんなカグラな矢崎さんを救い出すのがシュンの鈴木勝吾さんなの、薄ミュから舞台にハマった私としては胸熱すぎた。最後の2人の決闘のところはもう涙無しには見れない。薄桜鬼でも今回も全部背負って1人で戦いがちな矢崎さんに立ちはだかる存在としての鈴木さんがいてほんとによかった〜〜!!

そしてそんなふたりを土台で支えるマサ。2人で突っ走りがちなのを引き戻して冷静にさせてくれる本当に大事な人。永遠に3人でいて欲しい。同期組のスピンオフくださいお願いします。

 

私はめちゃくちゃ好きだったけど、確かにここうゆうぎの観客の目線から見たらトンデモだなとは思った。舞台見に来たのに、なんか突然乱入者現れるし筋書きめちゃくちゃになるし劇団の内部事情介入しまくりだし、急に拍手求められるしな。結成時から追ってるとかなら見守れるかも。

早く円盤で見返したいな。